お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「よかった。ダミオン、話をしなければならないことがあるの。薬草のことなのだけれど――って、来てはだめだと言ったわよね、私っ!」

 ダミオンに声をかけていたはずが、後半つい叫んでしまった。頭を抱え込みそうになる。

 どうして、この男がここにいるのだろう。ごく当然のような顔をして。

「来なければ、話はできないだろ?」

「……ルーク!」

 まったく悪びれない表情をしたルークが、ダミオンに続いて入ってきた。オリヴィアは、ダミオンを睨みつけたけれど、彼はまったく気にしていないみたいだ。

 というか、気にするとかしないとか以前の問題なのかもしれない。ダミオンの背後にいるルークは、涼しい顔をしているから。

「どういうつもり?」

「どういうつもりって……しかたがないだろ。俺ももう限界だ」

「……私は、あなたに危険なことはしてほしくないのに」

 さらに続けようとしたら、するりとダミオンが退室しようとしているのが視界の隅に映る。

「ダミオン? どういうことなの?」

「わ、私は逆らえませんので……」

「こら、待ちなさいっ!」

< 186 / 306 >

この作品をシェア

pagetop