お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「そう思ってもらいたい。グレゴールにこの国を任せておくわけにもいかないだろう」

「あの時は、正しいことをしたと思っていたのですが」

 先代王妃につかず、グレゴール側についたことをダンメルス侯爵は後悔しているようだった。

「私は、大きな過ちを犯しました」

「この国のことは、この国の者に任せるべきだというのはわかっている。だが、オリヴィア様をいつまでもこのままにはしておけないだろう」

「王妃陛下は――この国のために尽くしてくださいました。感謝いたします」

「いいえ、いいの。私は、私のやりたいようにやっただけだから」

 オリヴィアは首を横に振る。オリヴィアが手を動かせることなんて、そう多くはないのだ。

「……では、どの方を?」

「先代の王の血に一番近いのはシェルト王子だ。あとは、公爵家にも王家の血を引く者はいるが――」

「はい、恐れて逃げてしまいました」

 王家の地に近い者は他にいないわけではないが、王位継承争いの際、巻き込まれたくないと領地に引きこもってしまった。彼らに任せるのは論外だろう。

「しかし、私もシェルト殿下をよく存じ上げているわけではないのです」

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