お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 そんな魔獣を退治したことがあると聞いて、シェルトの目が丸く大きくなる。

「マリカは、すごいんだねぇ……僕、オリヴィアお義姉様みたいになれるかな?」

 そう呼べる期間は長くないとわかっているだろうけれど、シェルトはオリヴィアのことを『お義姉様』と呼ぶ。オリヴィアもそれをやめさせようとはしてこなかった。

「それはわかりませんね。オリヴィア様は特別ですから」

「そうだよねぇ……」

 無邪気に笑う様が、ちょっと可愛いなんて思ってしまったのは誰にも言えない。

 グレゴールと半分同じ血を引いているとはいえ、オリヴィアのことを尊敬しているのだ。

 シェルトのことは認めてもいい――なんて、微妙に上から目線である。

「オリヴィアお義姉様は、ルーク様のことがお好きなんでしょう?」

「そ、れは……」

 一瞬、言葉につまってしまった。

 たしかにふたりは愛し合っている。

そもそもふたりの間に割り込んできたのはグレゴールだ。愛し合っているふたりの間に割り込んだのだから文句なんて言わせない。そう思っていたはずなのに。

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