お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 だから、ケイトはなにも心配しなくていい。そう告げたけれど、彼女は納得いっていないようなのが少しばかり気になった。

 

 * * *



 魔獣討伐の場にいても、オリヴィアのもとにはひっきりなしに手紙が届けられた。離宮を出て、魔獣討伐の場に出ているという噂は、あっという間に広がったようだ。

 毎晩のようにシェルトの天幕を訪れ、次はどこに向かうべきか議論を交わす。

 その姿は、戦場に出ている兵士達の間にしっかりと広まっていて、いつの間にかオリヴィアは聖女のようだと崇められるようになっていた。

 戦の場に立てば、炎の魔術を駆使して魔獣達を薙(な)ぎ払う。戦闘が終わったら、自ら率先して薬を配って回る。

(王宮にいるケイトは、今頃気が気ではないでしょうね……)

 近頃、オリヴィアの名声が高まり続けているのは、積極的に噂をばらまいている者がいるからである。

 こういうことが得意なエリサは、兵士達の間に紛れ込み、手当ての手伝いをしながらオリヴィアの努力について詳細に、そして若干大げさに話をしているそうだ。

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