お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】

 嫁いだあと、オリヴィアの幸せを祈り続けていたが――オリヴィアに対するグレゴールの扱いを知った。放っておけないと思ったのだとルークは言葉を重ねた。

 この時になって、ようやくグレゴールはオリヴィアと自分が結婚していることを思い出したらしい。

「だ、だが、彼女は私の妃……オリヴィア・ウェーゼルクではなくオリヴィア・ベリンガーである」

「よく言う」

 グレゴールの反論を、ルークは鼻で笑った。

「結婚はまだ成立していないだろう。一度も彼女と床を共にしていないのだから」

「なぜそれを知っている!」

 結婚式の翌日には、オリヴィアを離宮に押し込めた。

オリヴィアと彼が顔を合わせるのは、公式の場だけ。グレゴールは、離宮を訪れたことすらない。これで、結婚していると言えるのだろうか。

「それは、証人がいるからだ」

 ルークが手で合図すると、出てきたのは侍女長であった。

 最初の頃はオリヴィアを虐げてていた彼女であったが、どちらにつけば自分が有利なのかと見極める目は持ち合わせていたらしい。

 王妃に与えられる予算の半分という飴、実家の家族を人質に取られているという鞭。

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