お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「それから、侍女達に仕事を指示――おや、一応働いてはいるんですね。昼食後には仕立屋を。新しいドレスを一度に十着注文しています」
「あらあらあら」
わざとらしく声をあげ、オリヴィアは開いた扇の陰に顔を隠した。こういう相手には、甘い顔をしてはいけないのだ。
「侍女長は、いくつ身体を持っているのかしら? 私でも一度に十着も注文したのは、嫁入り支度の時ぐらいよ」
「そ、それは……」
「侍女長って暇な仕事なのね。十着も新しいドレスを注文するということは、着る機会があるってことですものね」
「ですから、王妃様」
まだ、言い訳をするというのか。けれど、侍女長の言い訳に耳を貸すつもりは一切ない。
「あなたがいつ、誰と会って、どんな買い物をしたのかぐらい、簡単に調べることができるの。そして、その財源がどこから来ているのかを調べるのなんて、私の侍女達にとってはたやすいことよ」
「も、申し訳ございませんっ」
頭を下げる侍女長にはかまわず、なおも言葉を重ねてやる。
「あらあらあら」
わざとらしく声をあげ、オリヴィアは開いた扇の陰に顔を隠した。こういう相手には、甘い顔をしてはいけないのだ。
「侍女長は、いくつ身体を持っているのかしら? 私でも一度に十着も注文したのは、嫁入り支度の時ぐらいよ」
「そ、それは……」
「侍女長って暇な仕事なのね。十着も新しいドレスを注文するということは、着る機会があるってことですものね」
「ですから、王妃様」
まだ、言い訳をするというのか。けれど、侍女長の言い訳に耳を貸すつもりは一切ない。
「あなたがいつ、誰と会って、どんな買い物をしたのかぐらい、簡単に調べることができるの。そして、その財源がどこから来ているのかを調べるのなんて、私の侍女達にとってはたやすいことよ」
「も、申し訳ございませんっ」
頭を下げる侍女長にはかまわず、なおも言葉を重ねてやる。