龍騎士殿下の恋人役〜その甘さ、本当に必要ですか?



「……もう7日か。あんた、いい加減諦めたらどうだい?見ず知らずの他人のためにそこまでする義理はないだろ」

おばあさまに言われたとおりに、竜騎士さんを見つけて7日が経っていた。
もとはわたしの部屋を竜騎士さんの看護の部屋にしてる。わたし達の住む家は木造の簡易的なログハウスだから、最低限の部屋しかないんだ。
竜騎士さんの症状は一進一退で、良くもならなければ悪くもならない。解毒薬は効いてるはずなのに…。 

「もう少し待ってて。あと少し……アンブローズを試しているの。これは効くはずだよ」
「そんなこと言って……アンタ、それを採るために大怪我しかけたじゃないか!アタシが駆けつけなかったら、今ごろ大岩の下敷きになってぺしゃんこだったよ。そんな危険を侵してまで助ける義理はないはずだ」

おばあさまの言葉は耳に痛い。確かに、自分でもなんでこんなにと思うけど…。

「……約束、したから。白銀色のドラゴンと」
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