再会したクールな皮膚科ドクターは、元・売れっ娘キャバ嬢をまるごと愛で包み込む
それなのに、どうして?
「莉乃、落ち着いて聞いてね? 彼……莉乃のこと探して、定期的にお店に来るの」
「え……嘘」
「嘘じゃない。ずっと探してるのよ」
もう、言葉が出てこない。
〝ずっと〟って、4年も?
そんなのあり得ない。だって、もともと政略結婚でお互い合意して、一緒にいただけ。
私が蒼汰さんへの想いを寄せていただけで、蒼汰さんは私のことなんて好きでもなんでもないはずだもの。
だからこそお母様に罵声を浴びさせられたときもなにも言えなかった。
蒼汰さんのためを思って、私は姿を消したのに。
「彼はきっと、またお店で働いているのかも、って思って来てるんだと思う」
あぁ、そうか。蒼汰さんは、私が医療事務の資格を取得したことは知らない。
そもそも私が資格取得してるだなんて思ってもいないだろうし、お金に困っていた私が働くところといえば、あのお店しか残されていない。
だから来てるんだ。あのお店に。
「彼に……会ったほうがいいよ」
「蒼汰さんに……?」
「うん。会うなら、私も協力するから」
「でも、私……」
今さら、顔向けできない。
勝手に出て行った挙句、蒼斗を出産した。
自分の子どもがいるだなんて思ってもいないだろうし、受け入れてくれるかもわからない。
「莉乃、落ち着いて聞いてね? 彼……莉乃のこと探して、定期的にお店に来るの」
「え……嘘」
「嘘じゃない。ずっと探してるのよ」
もう、言葉が出てこない。
〝ずっと〟って、4年も?
そんなのあり得ない。だって、もともと政略結婚でお互い合意して、一緒にいただけ。
私が蒼汰さんへの想いを寄せていただけで、蒼汰さんは私のことなんて好きでもなんでもないはずだもの。
だからこそお母様に罵声を浴びさせられたときもなにも言えなかった。
蒼汰さんのためを思って、私は姿を消したのに。
「彼はきっと、またお店で働いているのかも、って思って来てるんだと思う」
あぁ、そうか。蒼汰さんは、私が医療事務の資格を取得したことは知らない。
そもそも私が資格取得してるだなんて思ってもいないだろうし、お金に困っていた私が働くところといえば、あのお店しか残されていない。
だから来てるんだ。あのお店に。
「彼に……会ったほうがいいよ」
「蒼汰さんに……?」
「うん。会うなら、私も協力するから」
「でも、私……」
今さら、顔向けできない。
勝手に出て行った挙句、蒼斗を出産した。
自分の子どもがいるだなんて思ってもいないだろうし、受け入れてくれるかもわからない。