再会したクールな皮膚科ドクターは、元・売れっ娘キャバ嬢をまるごと愛で包み込む
「コソコソしてないで出て来い」
蒼汰さんにそう言われ、仕方がなく壁から顔を出した。
近くにいると知らなかった蒼斗は私の姿を見つけると、嬉しそうにこちらへと走ってくる。
こういうところは、可愛いよね。
「ご、ごめんなさい……聞くつもりはなかったんですけど」
蒼斗を抱っこしながら蒼汰さんのところへと近付いていく。
……ん? なんだか、蒼汰さんの様子がおかしい。
ついさっきまで『出て来い』とか言っていたクセに。
「蒼汰さん、どうかしました?」
「……や、その。ドレス姿は反則だろ。盗み聞きしてたこと、責めようと思ってたのに」
「えっ……」
あぁ、そういうこと。
でも、もうすぐ挙式の時間だし。
ていうか、そもそも結婚式だから、ドレスに着替えてないのもおかしいでしょ。
そんなことを思っていると、いきなり蒼汰さんに抱きしめられた。
「莉乃。世界一きれいだ。俺は……幸せ者だな」
耳元でそんな風に言われ、鼻の奥がツンと痛くなってくる。
ダメ。今泣いたら、メイク崩れちゃう。
「……私も幸せ者です。蒼斗がいて、蒼汰さんのお嫁さんになれたんですから」
1度は引き裂かれてしまった私たちの縁。
それでも、諦めなかったからこその今がある。
これからも私は、蒼汰さんだけを愛していくーー。
「愛してるよ、莉乃」
最高の言葉と共にーー。
私は今日、愛する人のお嫁さんになります。
*END*
蒼汰さんにそう言われ、仕方がなく壁から顔を出した。
近くにいると知らなかった蒼斗は私の姿を見つけると、嬉しそうにこちらへと走ってくる。
こういうところは、可愛いよね。
「ご、ごめんなさい……聞くつもりはなかったんですけど」
蒼斗を抱っこしながら蒼汰さんのところへと近付いていく。
……ん? なんだか、蒼汰さんの様子がおかしい。
ついさっきまで『出て来い』とか言っていたクセに。
「蒼汰さん、どうかしました?」
「……や、その。ドレス姿は反則だろ。盗み聞きしてたこと、責めようと思ってたのに」
「えっ……」
あぁ、そういうこと。
でも、もうすぐ挙式の時間だし。
ていうか、そもそも結婚式だから、ドレスに着替えてないのもおかしいでしょ。
そんなことを思っていると、いきなり蒼汰さんに抱きしめられた。
「莉乃。世界一きれいだ。俺は……幸せ者だな」
耳元でそんな風に言われ、鼻の奥がツンと痛くなってくる。
ダメ。今泣いたら、メイク崩れちゃう。
「……私も幸せ者です。蒼斗がいて、蒼汰さんのお嫁さんになれたんですから」
1度は引き裂かれてしまった私たちの縁。
それでも、諦めなかったからこその今がある。
これからも私は、蒼汰さんだけを愛していくーー。
「愛してるよ、莉乃」
最高の言葉と共にーー。
私は今日、愛する人のお嫁さんになります。
*END*


