とどまることをしらないで。
自分の頭がバカになったんじゃないかっていうくらい、「かわいい」しか出てこない。
いや、もういっそバカでいい。
彼女の可愛さに当てられていると、誰かがそばに駆け寄っていて、永井の頬をみょんと伸ばしている。
餅みたいに伸びた頬は、それでも可愛い。
本当に、可愛いしか語彙がなくなっている。
永井の頬から手を話した誰かは、ついに彼女の頭まで撫で始めた。
気持ち良さように目を細める彼女だが、俺はその誰かーー…彼女の親友の佐々木 美桜をじろりと睨み付けた。
それはもう殺気を思い切り込めて。永井には見られないようにこっそりと。
……俺ですらまだ数える程しかしてないのに、なにしてくれてんだよ。
すると睨みが効いたのか、撫でるのをやめた手。
その代わりと言わんばかりに相手もめちゃくちゃ睨んできた後毒づかれた。