とどまることをしらないで。
準備。

まさかの





「めるー?着たー?」


「……うぅ…」



目の前を見ると、とてつもなくひきつった笑みのわたし。



映っているのは、なんとも可愛らしいメイド服。



「ほらほら早く出ておいで~」


「むりむりむり……っ。まって恥ずかしいよ……!」



なんで、こんなことになってるの……!?




ーー……



ーーー遡ること、三日前。



「ほれ、これから文化祭について決めたいと思いまーす」



かるーい挨拶と一緒に。


突然、イケメンだと騒がれている担任の先生から放たれた言葉。


文化祭。


その言葉でもうすでにわくわくしてるのが、自分からもクラスのみんなからも分かる。



「なにするなにする!?」


「俺屋台がいい!」

「私は喫茶店~」

「えーお化け屋敷とかは?」



ぽんぽん繰り広げられる会話たちを、学級委員長が頑張って黒板に記録。


そして多数決で決定、喫茶店。



「えー喫茶店か……無難すぎない?」


「……あ、メイドと執事は!?どう!?」


「「「賛成」」」



とまあ、わりとスムーズに決まった私たちの出し物は。



“メイド&執事喫茶”に決定したのでした。



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