この時間、この場所で
周りが求める自分を演じるのに
疲れてしまった
自分が勝手に周りの期待に答えようとして一人で疲れてるだけだとわかっている
ちょっとだけでいいから
今この瞬間だけでいいから
逃げ出したかった
いつも気になっていた
立ち入り禁止の文字が書かれた看板の向こう側
ちょっとした勇気でドアの前まで来たもののここからどうするか……
怒られる前に早く立ち去ろうと思いつつも
ドアの先が気になる
どうせ鍵がかかっているだろうと思いながらちょっとした好奇心でドアノブを回すと
静かにドアが開いた
優しい風が頬を撫で
心地よく思っていると
一人で居るキミを見つけた
フェンスを乗り越え
下から見上げても下に居る人間からは見えないのか慣れたように座り
見てるこっちはハラハラドキドキ
このまま放置して見ない振りなんて出来るわけなく話しかけてしまった