シュガートリック




その笑顔を見た周りの人達は、また騒ぎ出して。
私までも照れてしまう。


「ううん……っ、全然いいよ」

「…赤くなっちゃダメだよ?」

「……!」


フイ、と目を逸らしてそう言うと。
識くんは私にしか聞こえない音量でそう口にした。

な……っ!
それに分かりやすく動揺してしまう。
識くんは何事もなかったかのようにニコニコ笑っていて。


「今日一緒に帰らない?」

「へ……っ?」

「ダメならいいんだけど……もし良かったら」


わざと周りに聞こえるように言い放った識くんに、ピタッと固まって。

きゃー!という声が周りから上がり始めている。


「え、えっと……」

「うん……ダメかな?」

「……っだ、ダメってわけじゃ……」


ど、どうしよう……っ顔がどんどん赤く……っ。

上手く返事できずに焦っている、その時。


「───邪魔」



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