海底に沈む世界を救う為に異種間恋愛します

海への旅立ち

アオの叔母ヒフミの所に来てから次の日の朝。

「おはようございます」
「あら、おはよーよく寝られた?」

元気よくヒフミは俺に挨拶をする。
今思えば、あの交尾の後に少ししてから夕食も風呂も済ませ、そんなに経たないうちに2人して早く寝てしまった。
そのおかげからか、久しぶりに身体を癒せた気分になれた。

「あ、はいよく寝られました。そう言えばアオは?起きた時にはもういなかったので」
「あー、アオなら多分裏側の海の方に行ってるかもね。あの子……考え事がある時、誰にも邪魔されたくなくて、よく海に行くのよー……朝食も出来てるんだけど……お願いだけど、アオを呼んできてくれない?裏道からいけるから」
「大丈夫ですよ、呼んで来ますね」

ヒフミに道を聞いたが、どうやらこの住処の裏にある道から行くと近道らしくて、そこから行く事にした。
住処を出て、少しした草道を通って5分経ったころくらいだ、草道を抜けると小さい浜辺に出た。
そこに1人アオが座ってる後ろ姿があった。
俺はアオに声をかけ、アオの隣に座った。

「アオ」
「あ、セラ……おはよう。よく寝れた?」
「まぁな。お前は?」
「私も寝れた。ここ2日間で今までありえない体験をしたからか少し疲れてたみたい……」
「まぁ……昨日激しくしてしまったすまなかった」
「いや、いいよ……初めてだったけど……嬉しかった」

アオは少しだけ俺にもたれかかった。
昨日もそうだが、アオは何か考えるときもたれかかるみたいだ。

「アオ」
「なに?」
「不安なのか?」
「不安というか……昨日初めてセラとヤッたけど……父さんも母さんも愛し合ってたのかなって……まだ小さかったから、あんまり父さんの記憶が曖昧で……もし父さんに会えたら私の事覚えてるのかなって」

アオは師匠への不安が少しあるみたいだ。
それもそうだ、1死んだと思った父親が生きてる可能性があっても、会える確信はないし会えたとしても無事に済むかどうか。

「不安は仕方ない……。俺は師匠の子じゃないが……師匠は絶対に戦闘以外は人が悲しむような事は絶対にしない人だ。弟子として、90年も傍にいた俺が分かる」
「そっか……セラが言うなら大丈夫かな……ん?ちょっとまて?90年?セラ何歳?」
「俺?俺は150歳だ」
「へ??ひゃ、150歳?」
「おかしいか?」
「いや、おかしい!150!?見た目私より少し上ぐらいじゃん!なに、まさかのおじいちゃん!?」
「おかしいか?そんな俺に惚れたのはお前だろ?」
「……そうだけど」
「まぁ…俺の年齢を陸の年齢にしたら、まだ27歳だ」
「一応、私よりも歳上なんだ」
「年齢なんて、あんまり関係ない…とりあえずヒフミが朝食が出来たらしい」
「そ、そっか、なら行かないと」

立ち上がり、砂を払い2人で住処に戻った。
住処に戻り、ヒフミが作った朝食を一緒に食べる。
アオが作る料理と味が似ていて、親子のようにきっとヒフミはアオに料理を教えたのだろう。
実に美味しい……だけど、アオのチャーハンには勝てない。

「ねぇ、アオ」
「なに?おばさん」
「明日また海に出るんでしょ?セラ君も一緒?」
「一緒だよ」
「そっかー、どうせなら行く前日だしちょっと久しぶりに下町観光してこれば?2人で」
「あー確かに、久しぶりに下町行こうかな……セラもここに来るの初めてだし……ねーセラ」
「ん?なんだ?」
「今日はちょっと一緒に下町に行ってみよ」
「いいのか?」
「せっかくなんだから、若い2人はデートしてきな!」
「で、デート!?」

アオにとってデートは初めてで、そのせいかデートと言う言葉に若干驚いている。
もちろん俺も初めてだ……7天の中で2番目に堅いと言われて、仲間にメス達とデートに誘われたが断っていた。
だけど、今大好きなアオとデートする事に多少嬉しい。

「とりあえず私準備するから、セラちょっとまってて」
「分かった」

アオが準備しに行ってる間に、ヒフミにバレない様に素早く魔法で姿をそれらしくした。

「あら!セラ君素敵な格好」
「せっかくのデートなので」
「やはり若いから、ラフな服装でもそれらしくなるのねー羨ましいわ!」
「準備できたよセ……」

アオの声に気づき振り向くとオシャレしてるアオがいた。

「あ……セ……セラ」
「どうした?アオ?そんなに固まって」
「いや、なんでもない!うん!格好いいじゃん」
「あらあらー可愛らしい」

ヒフミは可愛い姪っ子の反応をみて、ちょっと嬉しさからか、顔をニヤつかせている。

「からかわないでください!//恥ずかしいから」
「はいはい、ほら行ってきな」
「うん、行ってきます」
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