怪盗ベルにおまかせ!
助けに行かないとだけど、6年生の男の子3人相手にわたしが入ったところでなんの役にも立たない…。


「返せ!そのカメラは、俺の大事な――」

「ったく、さっきからうるせぇなぁ!そんなに大事なら返してやるよ。ほらよっ」


そう言って、リーダー格の男の子が光井くんのカメラを空中へ放り投げた。

それを拾い上げようともがく光井くんだけど、他の2人に両腕をつかまれていてその場から動くことができない。


カメラは空中で弧を描くと、そのまま光井くんの目の前で地面に落下した。

鈍い音が橋の下に響き、カメラの破片が飛び散る。


「あーあ、落っことしちゃった。お前がキャッチしねぇから」

「こんなところで、ぼうっと突っ立ってるからだろ!」

「大事なカメラじゃないのかよ?壊れちゃって、かわいそー」
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