白い結婚間近の悪役令嬢は、冷酷な死神の溺愛に戸惑う~王太子の後悔は俺だけが知っていればいい~
主要キャラクターの説明
●ヒロイン
名前:ローランナ・ジエイチア
年齢:19歳
性別:女
立場:ジエイチア公爵家の長女。母親のお腹にいる時に王太子ジョルナータとの婚約が政略で決められた。
身体的特徴:手入れがされていない長くて真っ白い髪、色素がほとんどない瞳。身長158cm。痩せ気味。デイエフ王国内では醜いと言われているが、見る人が見れば儚げな美少女。
性格:優しくて純粋。自己肯定感が低くオドオドしていたが、ラスヴェートと旅をするなかで少しずつ自信をつけて精神的に強くなっていく。
過去の出来事:
死神を見る事ができるため、周りから化け物令嬢と呼ばれている。実の母親はそんなローランナを育てている間に心を病み、最期にローランナへ暴言を吐いて自死した。
ジョルナータの姿に変化したラスヴェートから優しくされたため、ジョルナータに恋心を抱く。
また、ミルキィルの姿になったラスヴェートから優しい言葉をかけられた事で、ミルキィルが本当は優しい子だと信じている。
役割や魅力:
素直な言葉で無自覚に死神を癒していく。
死神の姿を見る事はできるが、人間の姿になっている死神を人間ではないと見分ける事はできない。
人型で女性の死神エルエと出会い、ラスヴェートとエルエの仲を取り持てばふたりが幸せになれると思い込み、ふたりをくっつけようと見当違いな努力を始める。
けれどエルエに対して妬いてしまう自分に気付き、ラスヴェートの事が好きだと告白。でもその告白の時はふたりの寿命の違いが理由でラスヴェートに振られた。
●ヒーロー
名前:ラスヴェート
年齢:不詳(見た目は20歳くらいで成長が止まっている)
性別:男
立場:死神の魂を刈る死神。人間の魂を刈る事もできるが無意味だから(死神の魂を刈る時に得られる心の叫びで食事が足りているから)しない。鎌を軽く振ると近くにいる死神の姿を人間に見せて認識させることができる。
身体的特徴:人型。眉目秀麗。少しくせのある赤い髪に、赤い瞳。黒いローブを纏い大きな鎌を持っている。身長185cm。
性格:昔話の中で『親殺しの冷酷なラスヴェート』と伝えられているが、小さい頃のローランナには「優しい」と言われた。
過去の出来事:
父親は死神だが母親は人間。幼い頃に母の魂を刈る父を目の前で見て怒り、父親の魂を刈った。その事を人間に話したことがあるのか『赤い死神——親殺しの冷酷なラスヴェート』という昔話が語り継がれている。
悪い死神の存在に気付くのが遅れ、ローランナの母親が幼いローランナへ「醜いお前なんか生まなきゃよかった」と言い残して自死したのを申し訳なく思っている。
その時にローランナから「優しい」と言われた事が心に残り、その後もたびたび人間の姿になってローランナの成長を見守ってきた。
ローランナのためにミルキィルをジョルナータから離そうと考える。
役割や魅力:
主に人間を惑わす悪い死神の魂を刈っているが、必要に応じて人間の魂を刈る事も。
ローランナからラスヴェート様と呼んでもいいか聞かれ「ダメだ」と名前呼びを冷たく拒絶したかと思ったら「長くて面倒だから俺の事はラスと呼べ、わかったかローラ?」とさりげなく愛称呼びにもっていくツンデレな一面がある。
死神の魂を刈ってその死神の心の叫びでお腹を満たしていたが、ローランナが嬉しかったり恥ずかしがる時に心の中で叫ぶ声の方が甘くて美味しい事を知ってしまう。
そのためお腹が空くと無意識にローランナを溺愛したり甘やかしてくるようになった。
●ヒロインの元婚約者
名前:ジョルナータ・デイエフ
年齢:20歳
性別:男
立場:デイエフ王国の王太子。
身体的特徴:金髪碧眼。身長174cm。
性格:人を外見で判断するためローランナの事を嫌っている。見栄っ張りで臆病。
過去の出来事:
ローランナの義妹ミルキィルと浮気中。
ミルキィルの事はミルルと愛称で呼んでいる。
ローランナとは白い結婚をして、面倒な仕事をすべてやらせようと企んでいた。
役割や魅力:
デイエフ王国で悪い死神の魂を刈っていたラスヴェートがローランナと共に国を出て行ってしまったため、国内で悪い死神が増え大変な目に遭う。
物語に欠かせない残念な人。
●ヒロインの義妹
名前:ミルキィル・ジエイチア
年齢:18歳
性別:女
立場:ジエイチア公爵家の次女。ローランナと父親は同じだが母親は違う。
身体的特徴:金色に輝く長い髪と、宝石のような青い瞳。身長155cm。
性格:腹黒。周りに人がいない時はローランナに嫌がらせをしている。
過去の出来事:
王太子ジョルナータとふたりきりの時はジョーと愛称で呼んでいる。
ローランナから虐げられていると周囲に嘘をつき、ローランナの事を悪役令嬢のように仕立て上げてきた。
役割や魅力:
危険な目に遭いそうになった時にジョルナータを盾にして本性がバレる。
物語に欠かせない残念な人その2。
●骸骨型の死神たち
名前:無い(のちにローランナが名前をつける死神も何人かいる)
年齢:不詳
性別:不詳
立場:死神。人の魂を刈ることはできるが、死神の魂を刈ることはできない。魂を刈られる事は死を意味している。
身体的特徴:骸骨、大きな鎌を持っている。
性格:通常の死神は寿命で亡くなった人の魂を刈る穏やかな性格だが、人間を惑わし争いや自殺をさせる事で効率的に魂を刈ろうとする悪い者も時々いる。
役割や魅力:
魂を刈る時に発生する心の叫びを(良い感情でも悪い感情でも)食べている。
実際にいる人間に変化することができる。その能力は人型の死神でも同じ。
人間に変化している間は、普通の人の目でもその姿が見える。
●隣の大陸の皇帝
名前:カイヴァル・エイビシ
年齢:25歳
性別:男
立場:デイエフ王国と海を挟んで隣の大陸にある帝国の皇帝。
身体的特徴:黒髪黒目。精悍な顔つき。身長180cm。
性格:正義感が強いが、冷徹で残忍だと言われている。
過去の出来事:
死神の力を利用して悪政を敷いていた父と、父と同じ考えを持っていた兄たちを排除しエイビシ帝国の若き皇帝となった。
父親から奪い死神を見る事ができる者の目の角膜を加工して作った眼鏡を持っていて、それを使えば死神の姿を見る事ができる。
役割や魅力:
ヒーローの恋のライバル。
死神の姿が見える目を持っているという理由でエイビシ帝国内の悪党から狙われることになったローランナを保護するため、自分の妻として迎えようとする。
ラスヴェートが無理やりローランナを従わせていると考えエルエを使ってラスヴェートの魂を刈らせようとするが、ローランナがラスヴェートを庇う姿を見て自分の恋心を自覚した。
だがその後、ラスヴェートと一緒にいる時のローランナの幸せそうな様子を何度も見て最終的に身を引く。
●死神の魂を刈る事ができる女の死神
名前:エルエ
年齢:不詳(見た目は20歳くらいで成長が止まっている)
性別:女
立場:デイエフ王国と海を挟んで隣の大陸で死神を刈る死神。
身体的特徴:赤くて長い髪に、赤い瞳。妖艶な美女。身長163cm。
性格:姉御肌。
過去の出来事:
死神の魂を刈る自分に嫌気がさしている。
役割や魅力:
ヒロインの恋のライバル?
死神の魂を刈る事についてローランナから「大変なうえに大切な役目で尊敬します」と言われ少し前向きになる。
自分の事を恐れず慕ってくるローランナに対して、姉のような気持ちを抱くようになった。
将来ローランナが寿命で死を迎える時にラスヴェートが共に逝けるよう魂を刈ると約束する。
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