ただいま私ヴァンパイア、天才Princeから溺愛され中。

次の時間になり、いよいよ私を掛けた勝負がやってきた。
「お願い…」
ついに、 女子が終わり、次は男子の番になった。
「よーいドン！」
「燈くん頑張って！！」

どんどんリタイア者が増えて、残りは燈くんと廉翔くんだけになった。

「チッ、しぶといなお前」
「え？まだ全然疲れてないけど」
「は！？お前何者なんだよ！」
そう。燈くんは体力もあって、持久走では、楽々と200回を超えてしまう。
私でも化け物だと思ってしまうんだ…
あはは……

すると、120回のところで廉翔くんがリタイヤしてしまった。
「やった〜！！！！」
「約束通り雫は返してもらうぞ」
「クソッ……覚えてろよ！」
そう言って廉翔くんはどこかに行ってしまった。
「燈くん……ありがとう…！｣
「良かった。」
「雫が俺のものに戻って」
「うん……！」
思わず泣いてしまう。
「私、もう駄目かと思ってた…」
「駄目なわけないだろ。｣
「一生守るって約束したし」
「え？」
そう言って燈くんの顔を見ると、燈くんがにっこり微笑んだ。
私も涙を裾で吹き、にっこり微笑んだ。
「ありがとう…！」