それはズルいよ雨宮くん
✄✂⋆⋆⋆❈⋆⋆⋆☽⋆⋆✛⋆❖ꕤ❖⋆✛⋆⋆☽⋆⋆⋆❈⋆⋆⋆✂✄


「ふぅ……結構綺麗になったな」

そろそろ休憩だし、母さんに伝えてこy(((

「おい!!」

「どどどどしたんだよ?!!」

声の持ち主はもちろん雨宮くん。
ビビらせんなよマジで!!!
そして風呂で走んな!!クソガキか!!

「あの女誰だよ!!!!」

は? あの女? どの女だよ。

「あの女って誰のことd((殴

「だから!男湯の露天風呂で女の人を見たんだ!!!絶対ユーレイ!!」

「ゆ、幽霊ぃ〜?」

そんなもんいるわけねぇだろ。
てかなんで俺殴られたんだ。
理不尽すぎる。

「ほんとかそれ?」

「本当だってば!」

まじか、ついにうちの銭湯にも出るようになったのかー(棒)
怖い怖い(棒)

「よしよし、悪い子だからユーレイがくんだぞ。分かったら早く帰って暖かいお布団で寝るんだな」

俺はポンポンっと無意識に雨宮くんの頭を撫でた。
すると彼はみるみると顔を赤く染めていき、バッと手を払われてしまった。

「子供扱いすんじゃねーよ!俺は高校生だっつーの!!」

「……っごめんごめん」

まあ確かに、彼くらいの歳なら恥ずかしいか。

「で、でも……ユーレイ怖いから、早く帰って寝る………ッ///」

「………???」

え、コイツそんな、純粋無垢な可愛い男の子だったの?
俺の中でのイメージと違うんだけど……。

「な、何笑ってんだよ……ッ」

「いや、なんでもない。」

「もういい、帰る」

「おう、また来いよー」

雨宮くんは少し頬を赤らめながら帰って行った。

少し彼の知らない一面を見て
俺はホンワカした気持ちで彼の後ろ姿を見送った。

✄✂⋆⋆⋆❈⋆⋆⋆☽⋆⋆✛⋆❖ꕤ❖⋆✛⋆⋆☽⋆⋆⋆❈⋆⋆⋆✂✄
< 2 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop