没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
15.実家へ
「姉様は母上を裏切るおつもりですか!」

「ハリー。そういうわけではなくて…」

領地に戻ってきたはいいが、早速ハリーに攻め立てられ、フィリシティはめげそうになっていた。

「いや。僕は絶対裏切りません。何があってもクランドンは悪です」

「調べてみないと分からないのよ」

「では母上が悪者だというのですか?」

「そんなこと言ってないでしょう?」

「言ってるようなものです!」

はぁーーーー。
何を言っても反論しかしないわね…

とりあえず一か月あるんだからなんとかしなければ…。

ハリーと言い争っている前に
明日からお母様の部屋を調査しなければね。

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