ずっとずっと、好きだった


一度だけでなく二度までも同じ人に振られたら、今度は立ち直れないかもしれない。


最初のときよりももっと、深く傷つくのは目に見えている。


あの失恋から私、恋に臆病になっちゃったな。


「はい。続いては、バスケ部2年の守谷 新くん! こちらへどうぞ」


外からイベント司会者の、新を呼ぶ声が聞こえる。

ステージに新が立ったからだろうか。

歓声がより一層、大きくなる。


「それでは守谷くん、告白のほうをお願いします」

「はい」


新、今から告白するんだ。


ゴクリと唾を飲み込む。


「俺には今、好きな子がいます」


新が、落ち着いた低い声で話し始める。


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