婚約破棄で追放された「偽」聖女~初恋の人の呪いを解いたら、国を救って溺愛王妃になりました~

主要キャラクターの説明

★ヒロイン
アマーリエ 女/22歳/160㎝
公爵家長女(亡き先妻の娘)。ラベンダー色の長い髪と瞳が神秘的な美女。派手さはないが、清楚で整った顔立ち。
両親に愛されて育ったおかげで、周りへの愛情と感謝を忘れない慎み深い性格。公爵令嬢としての教養と優雅さを備え、身分の低い者にも丁寧に接する思いやり深い人物。信念をかけた場面では一歩も譲らない頑固さを見せる。
先代の「聖女」であった母の死により地位を受け継ぐ。聖女は人々を救う気高い存在だと母から教えられ、誇りに思っている。その力は歴代の中でも傑出し、病や悪意を生む瘴気を魔法によって払うだけでなく、その最も強力な形である「呪い」を解くことが出来る。能力をさらに伸ばすため、魔法書の研究を趣味としている。ラディスラウスの館で暮らし始めた時も、蔵書が多いことを喜んだ。(魔法書研究は夫妻共通の趣味であり、後に図書室デートで仲を深める)
かつて王宮で迷子になった時、助けてくれた少年に淡い恋心を抱く。婚約者として再会したクルトが似ていたため初恋の少年だと勘違いしたが、実は呪われる前のラディスラウスだったことが後に発覚する。
恋愛に関しては超奥手。クルトとは緊張してうまく話せなかったため、彼からはつまらない女だと疎まれていた。ラディスラウスと相思相愛となって以降、彼の直球な愛情表現に赤面して固まってしまうが、想われる幸福を知るにつれ、徐々に彼に甘えられるようになる。また彼にねだられて、「ラディ様」と愛称で呼ぶようになる。
【聖女とは】清めや癒やしの魔法を扱える女性。母から娘へ能力が受け継がれ、その血筋は王族、または貴族の中でも高位の家柄に伝わっている。役職としての「聖女」は、王家や国民のために魔法を使い、祈りを捧げ、儀式を執り行う。就任できるのは常に一人のみで、「聖女」の死もしくは力の衰えによって代替わりする。

★ヒーロー
ラディスラウス 男/26歳/182㎝
現王の第一王子だが、現在は侯爵。スラリとした長身。精悍で生真面目そうな顔つき。少し長めの黒髪と紫黒の瞳。呪いにより顔に大きな痣がある(呪いが解けると消える)。
幼い頃から王太子として政治や学問を身につけ、武術にも秀でる。特に剣術は達人のレベルで、魔物討伐の際にはアマーリエの魔法を剣に宿すことで、魔法剣を扱う。
質実剛健で愛情深い人物だが、真面目過ぎて不正や堕落を許せない。放蕩しがちな弟クルトを「王族の自覚が足りない」と叱責していたため恨みを買い、(弟によるものとは知らず)呪いを受ける。顔が崩れ病気がちになった上、八つ当たりの暴力を振るうようになったため、臣下に落とされ王都を追放された。以来、領地の城で孤独に引きこもり、狂った侯爵として忌避されている。なお、館に蔵書が多いのは呪いを解く手がかりを求めて魔法書を読み漁っていたため。(現在は諦めて自暴自棄になっている)
アマーリエのことは呪われた聖女としか知らされておらず、災いを押しつけられた怒りと恨みを抱いていた。しかし彼女の真摯に自分を救おうとする慈愛と、飾らない優しい人柄に触れ、孤独が癒やされていくと同時に彼女を深く愛するようになる。いつでも腕の中に閉じ込めておきたいほどアマーリエに夢中で、愛情表現は紳士的ながら直球。恥ずかしがる彼女に愛しさを募らせ、彼女を守るためなら何でもしようと誓っている。

●悪役
ユリアーナ 女/16歳/165㎝
ヒロインの異母妹。公爵家次女(後妻=先妻の妹の娘)。ウエーブがかった豪華な赤い髪と琥珀色の瞳。大人びた蠱惑的な美少女。
アマーリエ同様聖女の血を引き、微力ながら魔法を使える。姉にコンプレックスを抱いていた母から、憎い姉の娘=アマーリエを凌ぐよう虐待に近い教育を受けてきた。その恨みをアマーリエに向け、彼女にとって大切な「聖女」の地位と婚約者を奪うため、聖女の花を勝手に持ちだして咲かせ、クルトに婚約破棄をさせる。さらにアマーリエを苦しめようと、恐ろしいと評判のラディスラウスに嫁にやるようクルトを通じて王に働きかける。
姉を陥れること以外の幸せを知らずに育ってきたため、「聖女」の務めもクルトにも本当は興味がない。普段は人当たりの良い可憐な少女を演じているが、内面は姉への恨みで歪みきっている。

クルト 男/25歳/175㎝
ヒロインの婚約者。現王の第二王子で王太子、ヒーローの弟。ラディスラウスに容貌がよく似ているが、クルトの方が髪や目の色が明るめで、甘い雰囲気。芸術方面に秀でるが、学問・武術はからきしで、さほど筋肉はついていない。
母から贔屓されて育つものの、優秀過ぎる兄にひどい劣等感を抱いていた。叱責を逆恨みし、禁忌とされていた聖女の遺物を使って兄を呪う。自分の失敗や欠点を反省することがなく、全て環境や他人のせいにして逃げる。王太子の自覚がない自堕落な放蕩息子。
派手で会話のうまい美人が好きなため、美しいもののお堅いアマーリエには関心が薄く、好みのユリアーナに誘惑されて有頂天になり、躊躇なくアマーリエを追放する計画に乗る。
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