婚約破棄されたので、好きにすることにした。
女性が嫌いだというのは、本当のようだ。
これほど美形だというのに、何だかもったいないような気もする。
そんなことを考えているクロエの前に、彼は買ってきてくれたものを並べた。
具沢山のサンドイッチに、新鮮なフルーツの盛り合わせ。市場に行ってきてくれたのだろう。
「町が少し騒がしい。クロエのことを探しているのかもしれない」
「私だけ?」
「王女殿下が俺を探すとは思えない。それに、もし探すのなら近衛騎士を使う。だから俺ではないな。闇市場には俺が行ってくるから、クロエはここで待っていてくれ」
「……うん、わかった。お願いしてもいい?」
「もちろんだ」
持ち出した宝石を彼に託した。
「気を付けてね」
「俺なら大丈夫だ。監視魔法がなくなったからな」
エーリヒは軽やかに笑って、出かけて行った。
よほど王女に悩まされていたようだ。気の毒なことである。
昼になったら、宿屋にある食堂で食べるように言われていたので、時間になるのを待って下に降りる。
これほど美形だというのに、何だかもったいないような気もする。
そんなことを考えているクロエの前に、彼は買ってきてくれたものを並べた。
具沢山のサンドイッチに、新鮮なフルーツの盛り合わせ。市場に行ってきてくれたのだろう。
「町が少し騒がしい。クロエのことを探しているのかもしれない」
「私だけ?」
「王女殿下が俺を探すとは思えない。それに、もし探すのなら近衛騎士を使う。だから俺ではないな。闇市場には俺が行ってくるから、クロエはここで待っていてくれ」
「……うん、わかった。お願いしてもいい?」
「もちろんだ」
持ち出した宝石を彼に託した。
「気を付けてね」
「俺なら大丈夫だ。監視魔法がなくなったからな」
エーリヒは軽やかに笑って、出かけて行った。
よほど王女に悩まされていたようだ。気の毒なことである。
昼になったら、宿屋にある食堂で食べるように言われていたので、時間になるのを待って下に降りる。