身代わり婚約者との愛され結婚
 ふふ、と笑いながら言われた内容に思わず吹き出しそうになった。


“わ、私とベネディクトの婚約破棄がそんな話になってるの!?”

 てっきり完全に私が悪者になっていると思っていただけに、何故か好意的に伝わっているようで戸惑ってしまう。


「アルベルティーナ様から婚約破棄を申し入れられたのですよね?」
「あ、はい。それはそうですわ」

 婚約破棄を申し入れたのは私から。
 
 それは事実だったので頷くと、このお茶会に参加している令嬢たちから『きゃあ!』と歓喜の声が上がり冷や汗が滲んだ。


「えっと、私の婚約破棄のこと、どう伝わっているのかしら」

 思わず率直に聞いてしまい、建前という仮面を被るべき貴族令嬢としてアウトだと少し後悔する。

「どう……とも、です」
「どうとも?」
「ただ、ずっとされていた婚約が先日破棄されたとだけしか」
「そうなの!?」

 告げられたその内容に驚き思わず食い付くと、そんな私の反応に驚いたらしい彼女たちが少し戸惑いながら口を開いた。


「元々ニークヴィスト侯爵令息様は評判が最悪で」
「それはそうね」

 思わず全力で同意してしまう。
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