「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「当り前よ。どこまででも追いかけるわ」
「いい加減にしてくれ」
「とにかく、ここで会ったからにはきっちりしてもらうわよ」
「勘弁してくれ」
「勘弁しないわ。ぜったいに許さないから」

 気がついたら、両方の拳を握りしめていた。

 ラングラン侯爵家の執務室でフェリクスに諫められたときのように。
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