14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
 一瞬どうして眠っていたのかわからなかったが、すぐに把握した。

「熱はないみたいだが具合が悪いんだろう? 病院へ行こう」

「だ、大丈夫です。眠ったら治ったみたいです」

 横になっているせいかもしれないが、目を開けても不快感はない。

「今何時……」

 大和さんは遅くなると言っていたので、もう二十四時近いのではないだろうか。

「八時だ」

「え? 大和さんはどうしてここに?」

 びっくりして体を起こす私に、彼は「まだ起きるなよ。ちょっと待ってて」と言いつつウォークインクローゼットに消える。

 戻って来た大和さんの手にグレーのカーディガンがあって、上体を起こした私の肩に羽織らせてくれる。

 男性物のカーディガンは大和さんにすっぽりと包み込まれるみたいだ。

「七時過ぎに何回かスマホに電話をかけても出ないから、心配になってコンシェルジュに戻ってきているか確認したら、三時前にタクシーで帰宅したと言われて慌てて戻って来たんだ」

「ごめんなさい。眩暈が酷かっただけだから。良くなったから会社に戻ってください」

 仕事に支障がないか気になる。

「元々ニューヨークとオンライン会議だったから、書斎でやることにしたから大丈夫だ。夕食を作るよ。一昨日うどん買ったよな。それでいい? 食べられる?」

「私が作るから」

 ベッドから下りようとすると、ベッドに戻される。

「まだ横になっていろよ。明日病院へ行くんだ」
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