14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
《ちょっと待て。なんでポンポン勝手に決めてる? 帰国が伸びているせいで、俺を懲らしめようとしてる?》

 まだ真剣に捉えられていないみたいだ。
 私が冗談を言っているのだと思っているみたいだ。

「懲らしめるとかじゃなくて、大和さんに相応しい女性が良いと思ったの」

《相応しい女性? 俺には紬希がいるのに何を言っている?》

 だんだんと苛立たしい声になっていく。
 どうして? 私から身を引くと言っているのに。

「ごめんなさい。今は胸が痛くてちゃんと話せない。帰国したときにはここにいないから」

 そう言って大和さんの言葉を待たずに通話を終わらせた。

 思い当たることがあるんだから、引き留めないはず。

 そう思ったのも束の間、着信音がシンと静まり返ったリビングルームに響く。

 涙を堪えながらスマホの画面に視線を落とすと、大和さんの名前。
 着信音を無視して気を休めるためにホットココアでも入れようと席を立つ。
 なかなか鳴りやまない着信音に耳を塞ぎたくなったが、ココアを入れ終わる頃には止まっていた。

 電源を落とそう。

 ココアの入ったカップを持ってセンターテーブルに近づいたとき、メッセージを受診した。
 開こうか迷ったが、意を決して大和さんからのメッセージを開いた。

【話そう。こっちに来てほしい】

 え? こ、こっち……?

 そこへ再びメッセージを受信する。
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