14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
ライブが終了した。ひいき目で見てもテツヤさんと相方さんの漫才が面白かったと思う。おなかが痛くなるほど、声を上げて笑ったのは久しぶりだ。
彼らに追っかけの女の子も数人いるみたいで、舞台が終わるとプレゼントをもらったり写真を一緒に撮ったりしている。
そんなテツヤさんをあやめは座席に座って見ている。人気が落ちると困るので、あやめが恋人だとは一部のテツヤさんの友人を覗いて周りは知らない。
「妬いちゃう?」
「まあね。でも仕方ないしね。人気は大事よ。あ、忽那さんから連絡入った?」
ハッとなってバッグからスマホを取り出して確認すると、あと五分くらいで着くとあった。
それが入っていたのは、六分前。
「いけないっ」
座席から立ち上がり、慌ててドアに歩を進めようとすると、あやめが口を開く。
「外で会うのもなんだから、ここに入ってもらって。ライブが終わっているから出入りは自由よ」
「わかった」
足早に建物の出入り口へ向かった。
ライブハウスを出たところに大和さんがスマホへ顔を落として立っていた。
カジュアルな紺のジャケットとジーンズ姿で、脚の長さが際立っている。
「大和さん、お待たせしてすみません」
「ああ、終わ……った?」
彼はポケットにスマホをしまい、顔を上げたところで、目の前に立った私と目が合ってあっけに取られたような顔になる。
彼らに追っかけの女の子も数人いるみたいで、舞台が終わるとプレゼントをもらったり写真を一緒に撮ったりしている。
そんなテツヤさんをあやめは座席に座って見ている。人気が落ちると困るので、あやめが恋人だとは一部のテツヤさんの友人を覗いて周りは知らない。
「妬いちゃう?」
「まあね。でも仕方ないしね。人気は大事よ。あ、忽那さんから連絡入った?」
ハッとなってバッグからスマホを取り出して確認すると、あと五分くらいで着くとあった。
それが入っていたのは、六分前。
「いけないっ」
座席から立ち上がり、慌ててドアに歩を進めようとすると、あやめが口を開く。
「外で会うのもなんだから、ここに入ってもらって。ライブが終わっているから出入りは自由よ」
「わかった」
足早に建物の出入り口へ向かった。
ライブハウスを出たところに大和さんがスマホへ顔を落として立っていた。
カジュアルな紺のジャケットとジーンズ姿で、脚の長さが際立っている。
「大和さん、お待たせしてすみません」
「ああ、終わ……った?」
彼はポケットにスマホをしまい、顔を上げたところで、目の前に立った私と目が合ってあっけに取られたような顔になる。