ブランカ/Blanca―30代女性警察官の日常コメディ
第18話 膝蹴りと鬼子母神とスカウトと
八月一日 午後七時二十分
私は今、ベッドでコーンスープを飲みながらソファに座る松永さんと話している。
ベッドサイドにあるランプのみ点灯させた室内は暗い。その上、松永さんは日サロで灼いた肌が十円玉みたいな色になっていて、白目と白い歯と白いタンクトップしか見えず傍から見ればちょっとしたホラーだろうなと、暗闇に浮かぶ白目を見ながら思った。
「中山さん、元気じゃないですか」
「チンパンジーに喉潰されたよ?」
「潰したのは松永さんでは?」
「違うよ。俺は膝蹴りしただけだよ?」
あの天井裏に潜んでいたのは松永さんと須藤さんだけだった。誰かがいたのではなかった。
準備期間がいつもより少なく、私が体を絞り切れずにいた姿を見た二人は、私たちを天井裏で襲う計画を立てたという。
私は試されていたのだ。
そして、私は喉にナイフを突き付けられ、私を助けようとした中山さんは須藤さんに首を締められたそうだ。
私と中山さんは薬で眠らされ、保護シートで簀巻きにされてその建物を出たらしい。
私は今、ベッドでコーンスープを飲みながらソファに座る松永さんと話している。
ベッドサイドにあるランプのみ点灯させた室内は暗い。その上、松永さんは日サロで灼いた肌が十円玉みたいな色になっていて、白目と白い歯と白いタンクトップしか見えず傍から見ればちょっとしたホラーだろうなと、暗闇に浮かぶ白目を見ながら思った。
「中山さん、元気じゃないですか」
「チンパンジーに喉潰されたよ?」
「潰したのは松永さんでは?」
「違うよ。俺は膝蹴りしただけだよ?」
あの天井裏に潜んでいたのは松永さんと須藤さんだけだった。誰かがいたのではなかった。
準備期間がいつもより少なく、私が体を絞り切れずにいた姿を見た二人は、私たちを天井裏で襲う計画を立てたという。
私は試されていたのだ。
そして、私は喉にナイフを突き付けられ、私を助けようとした中山さんは須藤さんに首を締められたそうだ。
私と中山さんは薬で眠らされ、保護シートで簀巻きにされてその建物を出たらしい。