ブランカ/Blanca―30代女性警察官の日常コメディ
電話の向こうの相澤に十四年も想い続けているこの気持ちが伝われば良いのにと、電話をする度に思っている。
「あ、奈緒ちゃん、葉梨くんも来るんだって」
「誰?」
「官舎で同室の葉梨くん。葉梨将由くんだよ」
「ああ、玲緒奈さんがグーパンした奴か」
「あ、うん……そう、だよ。俺は二年ちょい、一緒の署だった」
相澤と私は最初の赴任した署が同じだったが、二十四歳の時に相澤は異動した。そこで葉梨将由とやらと一緒だったと言う。
「どんな奴?」
「すごくいい子だよ。玲緒奈さんがグーパンしたのは遅刻したからだし」
「ふーん……」
相澤がそう言うのなら安心して良いだろう。日付と時間を後日また改めて連絡すると言い、電話は切れた。
私はその葉梨将由の経歴や素行など、伝を頼って調べてみる事にした。
まずは玲緒奈さんに連絡してみよう。私はそう考えてメッセージアプリのアイコンをタップした。
「あ、奈緒ちゃん、葉梨くんも来るんだって」
「誰?」
「官舎で同室の葉梨くん。葉梨将由くんだよ」
「ああ、玲緒奈さんがグーパンした奴か」
「あ、うん……そう、だよ。俺は二年ちょい、一緒の署だった」
相澤と私は最初の赴任した署が同じだったが、二十四歳の時に相澤は異動した。そこで葉梨将由とやらと一緒だったと言う。
「どんな奴?」
「すごくいい子だよ。玲緒奈さんがグーパンしたのは遅刻したからだし」
「ふーん……」
相澤がそう言うのなら安心して良いだろう。日付と時間を後日また改めて連絡すると言い、電話は切れた。
私はその葉梨将由の経歴や素行など、伝を頼って調べてみる事にした。
まずは玲緒奈さんに連絡してみよう。私はそう考えてメッセージアプリのアイコンをタップした。