ブランカ/Blanca―30代女性警察官の日常コメディ
午前零時三十五分
平日のせいか、店内の客は一組のカップルだけになった。
私はソフトドリンクといくつかの料理を食べながら、松永さんに指示された事をやっていた。
松永さんは壁に貼られた写真と番号を記憶しろと言う。無理だろう。
松永さんは岡島を認めたから膝カックンを許すように仕向けたのだろうが、私は岡島に膝カックンされた事を許すわけにはいかない。だから頑張ろう。私はそう思った。でも、無理だな。共通点があるようで無いのだ。とても覚えづらい。
仕方ない。全てを記憶するしかないと壁全体を視界に収めていると、端に葉梨がいた。
ガラス扉の向こうにスラックスに長袖ワイシャツを腕まくりした葉梨が入店しようとドアに手を掛けていた。
店内に入った葉梨は視界に私を認めたが私だと気づかずに店長に奥の個室へ案内されていた。
横顔を見ていたが、私に気づいたようには見えなかった。
葉梨はギャルの服を着た私を見た事もないし、髪型も違うし、何よりもギャルメイクで自分でも自分だと認識出来ない程だから、分からなくても無理もないなと思った。
平日のせいか、店内の客は一組のカップルだけになった。
私はソフトドリンクといくつかの料理を食べながら、松永さんに指示された事をやっていた。
松永さんは壁に貼られた写真と番号を記憶しろと言う。無理だろう。
松永さんは岡島を認めたから膝カックンを許すように仕向けたのだろうが、私は岡島に膝カックンされた事を許すわけにはいかない。だから頑張ろう。私はそう思った。でも、無理だな。共通点があるようで無いのだ。とても覚えづらい。
仕方ない。全てを記憶するしかないと壁全体を視界に収めていると、端に葉梨がいた。
ガラス扉の向こうにスラックスに長袖ワイシャツを腕まくりした葉梨が入店しようとドアに手を掛けていた。
店内に入った葉梨は視界に私を認めたが私だと気づかずに店長に奥の個室へ案内されていた。
横顔を見ていたが、私に気づいたようには見えなかった。
葉梨はギャルの服を着た私を見た事もないし、髪型も違うし、何よりもギャルメイクで自分でも自分だと認識出来ない程だから、分からなくても無理もないなと思った。