王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
“そういえば、最近キスしてないわ”


額や頬にそっと口付けをしてくれることはあっても、唇に重ねてくれたのは私が彼の寝室に潜入したあの時が最後だった。


“もし今私の声を隠すために彼が彼の唇で塞いでくれたなら⋯”
「き、気持ち良すぎるに決まってますわ⋯っ」
「ふふ、クリスティナは玩具がお気に入りなのかな?だったらもう少し強くしても大丈夫?」
「⋯へ?」

ハッとした時にはもう遅く、内壁を擦り上げるように抽挿していたその魔道具が緩く回転まではじめる。

“そ、そんな動きまで出来るなんて、聞いてなくってよ⋯!!?”

ぐぷぐぷと音が聞こえる気がするのは、自身の下着にまで染み込む愛液に気付いてしまったからだろう。
体を震わせながら耐えていると、可笑しそうにしているディーデリック様が、まるで誘惑するような声色でこの状態から脱出する方法を提示した。


「倒れてくれたらいいんだよ?」
「っ、?」
「そうすれば、俺は君を堂々と介抱する名目で二人きりになれる」

“介抱⋯?”

「あながち間違いではないよね。玩具では届かなかった奥の奥まで俺ので突いてあげるんだから」

“彼ので⋯奥まで⋯”

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