王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
どれだけ魔道具が激しく動いても最後までイけないのは、周囲の目がある状況と彼に相応しくあるための訓練だから。
けれど、私に快感を与えるのが他でもないディーデリック様本人ならば、それは他からの快楽に流されてしまったということにはならないだろう。

そして、誰の目にも触れない場所に彼と二人で行けるならー⋯


「⋯で、でもダメですわ!」
「どうして?」
「私は今特訓中なのですッ、私が倒れてしまっては、私が快楽に負けたということになってしまいます⋯!」

ここまで耐えたのに、最後で負けるなんて王家の影を担うダフネ家の娘として許されるはずもない。


――そう、私が倒れるのは許されない。
なら。



「⋯⋯え、待って?どうしてクリスティナは握りこぶしを作っちゃったの?」
「私が倒れる訳には参りません、次期宰相の妻になるんですもの、ディーデリック様の妻になるんですものぉ~!」
「嬉しい!嬉しいけど落ち着いて!?これはまずい、普通にまずい!武力行使はよくないな!?」
「ですが、私は貴方の妻になる者として夫の望みも叶えなくてはならないのですッ!」
「それがどうして握り拳!?」

< 59 / 70 >

この作品をシェア

pagetop