王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
「⋯まぁ!斬新な寝起きですわ!」
「くくっ、ふ、ごめんね?ちょっと堪えきれなくて」
「構いませんのよ!!ディーデリック・ローランド様にご挨拶申し上げます、私は王家の影!クリスティナ・ダフネですわ!」
「うんうん、王家の影ってことは言わない方がいいんじゃないかな?」
「あら?そうですの?」

やんわりと指摘された私が首を傾げる。

「だって相手が警戒しちゃうからね」
「まぁ!!その発想はなくってよ!理解致しました、私は王家の影ではございません!」
「そっかぁ~」

力一杯断言したからか、案外あっさりと納得してくださり安堵する。

「チョロくて助かりましたわ」
「チョロいの俺かぁ~」

クックッと無邪気に笑うディーデリック様は、3つも年上とは思えないほど可愛らしくて思わずきゅんとしてしまう。

「こ、これは危険だわ!美しい金髪に濃灰色の瞳が魅惑的なのに、笑うと可愛いだなんて!女が寄ってきてしまいます!!」
「俺の見た目が好みのようで安心したよ」
「私は安心出来ません!寄ってくる女が全て善良とは限りませんのよ!?」
「そうだねぇ⋯、じゃあクリスティナ嬢が確かめてみてはどうかな?」
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