俺の好きな人【完】
「あ、あのね……た、平くんがあの女優さんが一番好きって言うから、ショートカットにしたんだよっ」
目にかかる前髪を掻き分けて、照れくさそうにそういう神橋さんに心は撃ち抜かれもうお手上げ
そんな、可愛い理由だったなんて。
「何それ…幸せすぎる…」
思わず体は動いて、その華奢な体をすっぽり腕の中に閉じ込めてしまった。
「た、平くんっ」
耳元で囁かれる、その焦った声も全部愛おしい
「好きだよ。」
そういうと嬉しそうな笑い声が聞こえた。
はあ、好きすぎておかしくなりそう。
「届いてよかった。」
「ふふっ、何それ」
end


