花縁~契約妻は傲慢御曹司に求愛される~
本当に敵わない。
あくまでも自分のわがままだと言い張る彼の優しさに、こらえきれない涙が頬を伝った。
「泣き虫」
彼にしては珍しい、茶化すような声が嬉しくて愛しくて、ますます涙が止まらなくなる。
「俺の想いを受け取ってもらえますか?」
幸せな問いかけに、やっとの思いで返事を口にする。
「は、い……喜んで……!」
涙でぼやける視界の中、彼がそっと左手薬指に指輪をはめてくれた。
さらに薬指に小さなキスを落とす仕草に愛しい人への想いが弾けて溢れ出す。
「本当に、ありがとう……こちらこそどうぞよろしくお願いします」
涙交じりに礼を告げる私の体を彼がそっと引き寄せた。
伝わる体温と速い鼓動に彼の緊張を知り、愛しさが募る。
「あなたを、愛しているわ。私を妻にしてくれてありがとう」
「俺も逢花を誰よりも愛している……俺と恋愛結婚をしてくれてありがとう」
整った面差しを傾けて彼が私の唇を塞ぐ。
幸せなプロポーズは涙の味がした。
突如、プーと間延びした軽快な音が響き、思わず音の出所を探ると、依織がお気に入りのラッパを吹いていた。
「依織もお祝いしてくれているのか?」
ふわりと頬を緩めた彼が息子を抱き上げ、片手で私の腰を引き寄せた。
「これからもずっと一緒だ」
依玖さんの言葉に大きくうなずいて私も両手を広げ、愛する人たちを抱きしめる。
リビングには明るいラッパの音が再び鳴り響いていた。
end
あくまでも自分のわがままだと言い張る彼の優しさに、こらえきれない涙が頬を伝った。
「泣き虫」
彼にしては珍しい、茶化すような声が嬉しくて愛しくて、ますます涙が止まらなくなる。
「俺の想いを受け取ってもらえますか?」
幸せな問いかけに、やっとの思いで返事を口にする。
「は、い……喜んで……!」
涙でぼやける視界の中、彼がそっと左手薬指に指輪をはめてくれた。
さらに薬指に小さなキスを落とす仕草に愛しい人への想いが弾けて溢れ出す。
「本当に、ありがとう……こちらこそどうぞよろしくお願いします」
涙交じりに礼を告げる私の体を彼がそっと引き寄せた。
伝わる体温と速い鼓動に彼の緊張を知り、愛しさが募る。
「あなたを、愛しているわ。私を妻にしてくれてありがとう」
「俺も逢花を誰よりも愛している……俺と恋愛結婚をしてくれてありがとう」
整った面差しを傾けて彼が私の唇を塞ぐ。
幸せなプロポーズは涙の味がした。
突如、プーと間延びした軽快な音が響き、思わず音の出所を探ると、依織がお気に入りのラッパを吹いていた。
「依織もお祝いしてくれているのか?」
ふわりと頬を緩めた彼が息子を抱き上げ、片手で私の腰を引き寄せた。
「これからもずっと一緒だ」
依玖さんの言葉に大きくうなずいて私も両手を広げ、愛する人たちを抱きしめる。
リビングには明るいラッパの音が再び鳴り響いていた。
end


