別れさせ屋に依頼をした私の結末
「今のは昨日の分。次は、どこにしよっか」
そう言って、腕を下ろす。
「っ、昨日!?」
終わったと思っていたのにまだあることがわかって、思わず大きな声を出してしまうと、彼は自分の口に人差し指を立て、静かにするよう小声で「シー」と言ってくる。
「昨日は日曜で、してなかっただろ?」
「そうだけど……」
「そうだなー、次は~」
制服へと伸びてくる手。
私は両手首を掴まれたまま、ネクタイが緩められることに驚いて、急いで口を開いた。
「ほ、ほっぺた!」
思いつく箇所を言うと、彼の手はピタリと止まる。
けれど、その表情はとても退屈そうで。
「そこはもうしたじゃん」
少しの沈黙の後、しらけた口ぶりで返された。