別れさせ屋に依頼をした私の結末
確か大学生の彼氏がいるという山口さんと、学校では男子からモテモテの岸本さん。ふたりは私に声をかけた後、顔を見合わせて、なぜか、にんまりと微笑んでいる。

「それってさぁ」

岸本さんが私の顔の下を指で差す。

何を言われるのだろうと首を傾げていたら――

「マチ、お昼行こう」

急にそばにきた美奈が、割って入るようにして声をかけてきた。

「え……」

「時間がないから早く!」

一体、何が起きたのだろう。美奈はずっと私を避けていたのに、そんなことなどなかったかのように誘ってくるなんて。

「早く! 席がなくなるから!」

「あ、うんっ」

食堂へ行くつもりなのだろうか。

急かされた私は、リュックからお弁当を出し、話しかけてきたふたりには途中で去ることを謝って、先に教室を出ている美奈の後を追った。
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