別れさせ屋に依頼をした私の結末
ピコッ

突然スマートフォンが鳴り、メッセージが届いたという通知が、ディスプレイに表示された。

通知をタップしてメッセージアプリを開いてみると、マチとのトーク画面にき切り替わる。

【遅くなるから帰っていいよ】

届いた一文を見つめ、私は少し前の自分を振り返った。



──朝、マチから別々に帰ろうと言われた私は、今日一日、彼女を怪しんでいた。

休憩時間に話しかけても、上の空な状態が何度もあったし、どこか落ち着かない様子だったからだ。

何か隠し事をしてるのではないか。そう疑う自分がいた。

いつも待ってくれているから、今日は私が待つ番だ。そう思う気持ちだって、確かにあるけれど……。

【マチ、今どこ?】

メッセージを送りながら見に行った場所は、靴箱と体育館。

“私に隠れて、大樹と会っているのかもしれない”

悪い想像が頭の中を占めていたのだが、どうやら、それはただの思い過ごしだったみたい。

大樹はちゃんとバレー部にいた。体育館には、マチの姿はなかった。
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