クールな君の甘さを知れば【※表紙絵変更しました】
バスと電車を乗り継いで、ガタンゴトンと揺られること数時間…。
「わぁ…すごく温泉街っぽい…」
「“ぽい”じゃなくて、そうなんだよ」
「ふふっ、海琴ちゃん目キラキラ」
「そーゆー日下部こそ、もう温泉まんじゅう買ってんじゃねーか」
無事、到着しました。
もくもくと立ち上る真っ白な煙。
浴衣姿で辺りを散策する観光客。
ところどころに立ち並ぶ旅館やホテルの数々。
辺りを見渡すだけで、もう楽しい。
今にも早く見て回りたい気持ちだけど、そこは一旦抑えまして。
「へぇ…良い旅館だな」
とりあえず荷物を置こうと、旅館先にやってきた。
由緒正しき…みたいな、そんな風格のあるところ。
なるちゃんは感心してるけど、私はちょっとドキドキ。
「穂乃果ちゃん、間違えてない?ほんとにここに泊まるの…?」
穂乃果ちゃんにコソッと耳打ち。
でも、穂乃果ちゃんはケロッとしてる。
「あはは、大丈夫だよ。長谷川くんともさっき確認したし。ね?」
「あぁ、ここで間違いない。…まぁ、古賀の言いたい気持ちはわかる」
目の前の旅館を見つめ、遠い目になる長谷川くん。
そう、なんか、疑っちゃうくらいすっごく高そうなの。