逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
侵攻 その2
アーロンは山岳地帯まで来た。
向こうに見えるバッハス軍の数に目を見張る。
ふと空を見上げた。
斥候隊が放った鷹がそこらを旋回していた。
「おい、遅いぞ」
斥候隊の隊長が声をかけた。
と、その姿を見て、
「お前は、いったい誰だ?」
周辺を偵察に行った部下とは違う男だった。
「ああ、あの兵も間もなく帰る。俺は新たに王宮から派遣された者だ、あの伝書鳩の急報を受けてな」
男は懐から斥候兵の認証を出した。
「ふうん、本物だな」
一瞥して、
「だったらお前にも存分に働いてもらうぞ。今は国の一大事だ、抜かりは許されんからな」
「もちろんだ」
向こうに見えるバッハス軍の数に目を見張る。
ふと空を見上げた。
斥候隊が放った鷹がそこらを旋回していた。
「おい、遅いぞ」
斥候隊の隊長が声をかけた。
と、その姿を見て、
「お前は、いったい誰だ?」
周辺を偵察に行った部下とは違う男だった。
「ああ、あの兵も間もなく帰る。俺は新たに王宮から派遣された者だ、あの伝書鳩の急報を受けてな」
男は懐から斥候兵の認証を出した。
「ふうん、本物だな」
一瞥して、
「だったらお前にも存分に働いてもらうぞ。今は国の一大事だ、抜かりは許されんからな」
「もちろんだ」