逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
 デイズが口を押えた。
「困るんだろう? 彼女らに聞こえたら」
「・・あ」
 デイズはさっき身を隠して移動するヴェンを見ていたのだ。

「ついでだ、お前もここに寝ころべ」
 しゃがんだヴェンを引き倒そうとする。

「お、俺はべつに怪我など・・」
「バカ、一緒に寝ころんだら彼女らに気付かれずに話せるだろうが」
「・・・あ」
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