黎明に君と。

黎明に君と。


 缶を開けるとたくさんの思い出の中から一冊の本がでてきた。

 懐かしく、作業の手を止めパラパラとめくるとストンと何かが地面に落ちた。

 見覚えのある柄の封筒。

 少し躊躇したが、封を開けることにした。

 最後の想いが書かれていると確信があった。

 彼女の、本心が。

 そのために、あの場所に向かった。
 そこじゃないと向き合えないきがした。
< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop