司先輩、甘すぎです…

その瞬間、そう言って美琴の顔を手で覆って隠した女子。
琥珀色の長い髪をなびかせていて、よく見るとだいぶ顔が整っていた。
興味ないけど。
それにしても誰だ?
美琴の友達か何かか?
「ちょっ、何するの!?」
その女子の手を退けて、不満を露わにする美琴。
まぁ、当然の反応だ。
「そのかおはダメなんだって!!」
さっきと同じようにそう言っている女子。
「だから、なんで?」
「そんな顔見せたら、男子が腑抜けるからに決まってるじゃん。」
呆れたようにそう言い放ったのはさっきの女子とは違う女子。
黒髪のショートカットに凛とした瞳で、雰囲気があった。
女の子のとかじゃなくて、強者の。
なんなんだ?
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