司先輩、甘すぎです…
「あ、あの司先輩?」
「ん?」
ん?じゃなくてですね!?
なんでそんな優しい目向けるんですか!?
「…あ、の頭…」
頭を撫でられていることと、意外と顔が近い気がして顔に熱が集まる。
「…あ、ごめんな、嫌だったか?」
「いや、そうじゃなくて…恥ずかしいというかですね。」
あははと顔の熱を冷ますようにぱたぱたと手で顔を扇ぎながらそう言うと、びくっと固まった先輩。
なんだか顔が赤い気が…。
顔を覗き込もうとしたら、ふいっと顔をそらされた。
「……そうかごめんな、なんか、無性に撫でたくなって…」
申し訳なさそうにしながらも頭を撫でるでは止まらない。
「そ、そうデスカ…」
「妹にたまにしてるからかもな…」
先輩、妹さんいるんだ…と思うと同時に、なんだか女の子として見られていないように感じて、少しだけもやっとした。
あれ、なんでだろ…
「まぁ、可愛いしいいだろ。」
さらっと、そういった先輩にたポカンと情けない顔をしてしまう。
へっ!?
「次、後半組走るぞ〜」
先生の呼びかけに司先輩がそちらに少し目を向けてから、私の方を振り返った。
「じゃあ、行ってくる。」
「あ、はい!」
そう返事をするとじっと目を見つめられる。
不思議に思っていると、先輩が顔を耳に近づけてきて、顔の近さに思わずドキッと心臓が高鳴る。
「…俺のこと見てろ」
にやっと不敵に笑って先輩は頭を最後にポンと撫でて離れていった。
「っ!」
私は思わずその場にしゃがみ込んで赤く火照った顔を隠した。
な、なにあれなにあれ!?
色気がありすぎる声を思い出して、心臓はバクバクと脈打っている。
先輩がすぐに離れてくれて助かった…こんな顔見せられない…