夏の夜、路地裏から始まるひとつの恋の行く末は
「…って、おーい、何で逃げようとしてんの?」
ガシッ と腕をつかまれる。
「えっ、ですが… 」
「俺逃げてもいいなんて言ってないし、話まだ途中。」
逃がさないと私の腕を掴む手は緩まることを知らない。
「返事、聞かせてよ。」
怪しく笑う。
「回答なら千羽矢さんも分かっているのではないですか?」
一つの抵抗。
だが、それも彼にはなんの効力もないのである。
「叶華の口から聞かないと俺、分からないかもー?」