Moonlight−月光−
中央で囲まれていた人物はものの数分で不良たちを殲滅させた。
圧倒的力の差。
凄い。
そう思った。
いや、きっとそう思うのは当然のこと。
でも、にわかに現実のこととは考えられなくて。
言葉が出てこない、考えつかない。
身体の奥の方でなにかが疼く。
心臓が大きく波打つ。
胸が踊る。
初めて感じるわたしの中のナニカ。
いつの間にかわたしは立ち上がって、食い入るかのように窓の外を見つめていた。
じっと、瞬きもせず。
ただひたすらに、見つめていた。