『愛が揺れるお嬢さん妻』 かわいいひと
「英介、うちは今日合併できないという話を聞くまでは
何とかこの不況を乗り越えていく算段をしていたが、今まで通り
どこからの援助もないとなると正直厳しい。
社員たちを路頭に迷わせたくはなかったが、このままだと
リストラも断行しなきゃあならなくなる。
もちろんお前を受け入れる余裕もない。
お前の軽はずみな行いで一体何人の人を不幸にするのやら。
苺佳ちゃんもそうだ。
この先相談相手もなく、娘を独りで育てて行かなきゃあならない。
今は親という後ろ盾があるからすぐには困らないだろう。
だけど、親はいつまでも側にいてやれないからな。
あんないい子を泣かせてお前は酷いヤツだよ」
「私たちは、お前を頼りにしていたのにな・・」
最後の親父の言葉が身に染みた。
「・・・」
そっか、家にはもう苺佳たちは帰って来ないんだ。
怒涛の一日を終え帰宅したリビングで俺はふたりのいない世界を実感した。
暇つぶしに考えてみた。
美しく聡明な女性との楽しくてワクワクする語らい、淫らなメイキング・ラブ。
親父と兄貴、1000人近くいる従業員とその家族、そして自分、
一生の深い傷を付けてしまった苺佳、父親を失くす娘の眞奈。
そんなものを全部まるっとひっくるめて引き換えにできるほどのものだったのか?
と。
美羅との結婚など考えたこともない。
それが答えだった。
俺に会いたくないと言ってるそうだが、一度深く傷つけた苺佳に
ちゃんと会って謝りたい。『ごめん、苺佳』
俺は天使のように可愛かった小さな頃から苺佳を知っている。
毎年夏休みになると一度は会っていて、苺佳はいつもピカピカ光って見えて
かわいかった。結婚してからも慕われていることは知ってた。
どうしてもっと大切にしなかったのかな。
何とかこの不況を乗り越えていく算段をしていたが、今まで通り
どこからの援助もないとなると正直厳しい。
社員たちを路頭に迷わせたくはなかったが、このままだと
リストラも断行しなきゃあならなくなる。
もちろんお前を受け入れる余裕もない。
お前の軽はずみな行いで一体何人の人を不幸にするのやら。
苺佳ちゃんもそうだ。
この先相談相手もなく、娘を独りで育てて行かなきゃあならない。
今は親という後ろ盾があるからすぐには困らないだろう。
だけど、親はいつまでも側にいてやれないからな。
あんないい子を泣かせてお前は酷いヤツだよ」
「私たちは、お前を頼りにしていたのにな・・」
最後の親父の言葉が身に染みた。
「・・・」
そっか、家にはもう苺佳たちは帰って来ないんだ。
怒涛の一日を終え帰宅したリビングで俺はふたりのいない世界を実感した。
暇つぶしに考えてみた。
美しく聡明な女性との楽しくてワクワクする語らい、淫らなメイキング・ラブ。
親父と兄貴、1000人近くいる従業員とその家族、そして自分、
一生の深い傷を付けてしまった苺佳、父親を失くす娘の眞奈。
そんなものを全部まるっとひっくるめて引き換えにできるほどのものだったのか?
と。
美羅との結婚など考えたこともない。
それが答えだった。
俺に会いたくないと言ってるそうだが、一度深く傷つけた苺佳に
ちゃんと会って謝りたい。『ごめん、苺佳』
俺は天使のように可愛かった小さな頃から苺佳を知っている。
毎年夏休みになると一度は会っていて、苺佳はいつもピカピカ光って見えて
かわいかった。結婚してからも慕われていることは知ってた。
どうしてもっと大切にしなかったのかな。