Queen of the night
さて、私も準備しないと。制服のシャツとチェックのプリーツスカートを着て、緩くネクタイを結ぶ。いつものグレーのパーカーを羽織って終わり。
メイクはどうしようか。日焼け止め塗って、少しやったらいいか。最後に軽く髪を巻いて完成。






ヨーグルトにバナナを切って入れる。あとはシリアルに牛乳を出して。自分用のコーヒーを作る。理陽斗は育ちざかりらしくよく食べるようになった。私は朝食べないから、理陽斗の分だけで十分だ。


「るなねぇ、着替えてできたっ。あっ、るなねぇ今日もかわいーよ」



「ありがとう、理陽斗。ほらご飯食べないと、迎え来ちゃうよ」





理陽斗が食べ始めるのをコーヒーを飲みながら見つめる。



ちょっと癖がある髪と青みがかった瞳は姉さんにそっくり。髪の色までは似なかったみたいで残念だけど。




「今日はお家に帰れるの?」



「暫く無理かなぁ。ハルたちのとこに泊まることになるけど、いいかな?」



「ハルにぃのとこ、るなねぇ来てくれる?ねぇちゃんが来てくれないと僕寂しい」


理陽斗は私かハルがいないと寝れないから、それまではちゃんといるよ。ハルも最近は帰ってくるのが遅いから、早く帰ってくるように伝えるか。




「毎日理陽斗のところに行くから、ねっ。約束しようか」



「うん、約束」




指切りげんまんをして約束する。約束破ったら話しかけても応えてくれない。あの時はホントに地獄だった。

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