心の中だけうるさい私はウチの坊っちゃんが可愛くて仕方ない
 大事な坊っちゃんのその意向に沿うため私が止めなくてはと思うのに、ナカを抉るその鋭い痛みも異物感や圧迫感、その全てをまるでずっと望んでいたように心が震える。

 『待って』と口に出来るのに『やめて』とは言えない自分はなんてダメなメイドなのだろう。


 ――だって嬉しい。

 この役目を誰にも渡したくないと思うほど、私は坊っちゃんに触れられたかったのだから。


 ぬぷぬぷと私のナカが抉られると、言い表せないほどの多幸感に包まれた。
 

“閨教育を言われた時に即答したのだって、自分の欲からだった”

 
「……ごめんなさい、ごめんなさい」
「泣いてるのか、イメルダ?」

 自身の頬に何かが伝う。
 それが何かわからなかったが、坊っちゃんに聞かれて初めて涙なのだと認識した。

“私は泣けたのですか”

 
「どうした、そんなに嫌だった……の、か?」

 ぐずぐずと涙を流し続ける私に不安そうな顔を向ける坊っちゃん。
 その悲しそうな表情までもがやはり可愛いくて堪らないが、やっぱり笑顔が一番好きで。

 
「いいえ」

 私がゆっくり首を振ると、少しだけ安堵の表情が戻る。
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