恋を忘れたアラフォー令嬢~遅咲き画家とのひとときの恋
「やっぱり、体は弥栄子が1番合うよ」
「あんまり女を泣かせると、痛い目に遭うわよ」

忠と私が別れた理由は、忠の浮気。
お互い仕事に邁進していた時で、良き相談相手から、お互いの家を行き来する仲になった。
当時の私は、忠の事より仕事に夢中で、浮気されても仕方ないと思って、別れた。
その頃は、主任になったばかりの仕事一筋で、悲しくも無かったし・・・
そして、忠は直ぐに結婚したけど、子供が出来ず、結局、忠の度重なる浮気が原因で、去年離婚した。
その後、同期会で久々に呑んだ帰り、酔い覚ましに私の家に来て、そのまま何となくお互いに求め合い、再び体を重ねた。
それからはセフレとして、お互いが求めた時に、私の家で会っている。

「弥栄子の体を知り尽くしてる、俺とは離れられないだろ?」
「それはあなたでしょ」
もう、気心知れた関係で、恥ずかしさが無い2人。
そんな私に、体を委ねる忠の姿。

若い女子社員達は、
「三田課長って、凄く男らしくて頼りがいがあって、憧れる。男の色気ってああいう人のこというんだね」
そう言われて、結構モテる。
今の忠の姿は・・・

きっと私が1番知っている。
忠が求めることを。
「弥栄子・・・」
蕩けるような目つきで私を見つめる忠とは、きっとこれからも、こういう関係が続くと思っていた。
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